下着との擦れや歩行時の違和感、左右差など、デリケートゾーンの悩みを抱える女性は意外と多いものです。そんな症状を改善する手段として注目されているのが「小陰唇縮小手術」。
ただし、「この手術は保険が使えるのか?」「費用はどれくらいかかるの?」「失敗しないためにはどうすればいい?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、保険適用の可否をはじめ、費用の目安、クリニック選びのコツまで詳しく解説します。
監修医師プロフィール
サイトリ杉山美容クリニック
院長/医師 櫻井 夏子
経歴
2015年 順天堂医学部付属順天堂医院 初期臨床研修
2017年 順天堂医学部付属順天堂医院 整形外科入局
2020年 某大手美容クリニック 入職
2021年 某大手美容クリニック 副院長就任
2022年 NEXUSクリニック 入職
2024年 サイトリ杉山美容クリニック 院長就任
所属学会
美容外科学会(JSAS)
美容皮膚科学会
抗加齢医学会
小陰唇縮小手術とは

小陰唇縮小術は、肥大した小陰唇の余分な部分を手術で切除し、バランスの取れた自然な形に整える施術です。小陰唇は膣が乾燥するのを防ぐ役割があり、日本人女性の平均サイズは約17mmとされています。
しかし、過度に大きい場合、下着や歩行時に擦れて痛みを感じることや、通気性の悪化によって悪臭の原因となることがあります。痛みや不快感を解消し、見た目も整えることができるこの手術は、心身の健康にもつながります。
小陰唇縮小手術は保険適用できる?
小陰唇縮小術は、基本的に保険適用外の自由診療(全額自己負担)になります。ごく稀に保険適用になる場合があります。それぞれ見ていきましょう。
基本的には保険適用できない
小陰唇縮小術は基本的に保険適用外の自由診療です。その理由は、病気やケガが原因ではなく、美容的な目的で行われる手術だからです。中には保険適用を謳うクリニックもありますが、そのような場合は注意が必要です。
自由診療であるため、費用が高額になることが多いので、事前に料金体系や治療内容をしっかり確認し、信頼できるクリニックを選ぶことが大切です。また、手術のリスクや効果について十分に理解してから決断しましょう。
例外的に適用になるケースもある
小陰唇縮小術は通常、美容目的のため保険適用外ですが、例外的に保険が適用される場合もあります。たとえば、やけどや外傷の傷跡による炎症、慢性的なかぶれ、がんや腫瘍などの疾患が原因で小陰唇に異常があると医師が診断した場合には、治療として保険が認められることがあります。
保険診療によるメリットとデメリット
小陰唇縮小手術が保険診療で受けられると費用が抑えられる反面、治療法や術式に制限があり、自由な選択が難しくなる場合もあります。保険診療によるメリット、デメリットをそれぞれ見ていきましょう。
保険診療によるメリット
小陰唇縮小手術を保険診療で受ける最大のメリットは、自己負担が3割で済むため経済的負担が少なく、費用を大幅に抑えられる点です。また、保険適用となる治療は一定の基準を満たした医療機関で行われるため、安全性も高く信頼できます。
保険診療によるデメリット
保険診療では医学的に必要な範囲内での治療に限定されるため、対応できる内容が制限されます。使用可能な器具や技術にも制約があり、担当医の選択もできないため、治療の自由度が低くなる点がデメリットとして挙げられます。
自由診療によるメリットとデメリット
保険診療に対し、自由診療によるメリットとデメリットもいくつか挙げられます。それぞれ見ていきましょう。
自由診療によるメリット
自由診療の利点は、個々のニーズに合わせた治療が可能なことです。より自然で美しい仕上がりが期待でき、保険適用外の最新技術や高度な施術も利用できるため、満足度が向上します。
自由診療によるデメリット
自由診療は全額自己負担となるため、治療費が高額になりやすい点がデメリットです。また、費用はクリニックごとに設定されており、同じ治療法でも金額に差が出ることがあります。
小陰唇縮小手術の費用相場
小陰唇縮小手術の一般的な費用相場や価格に影響する要因、クリニック選びのポイントなどをわかりやすく解説します。平均の相場とサイトリ杉山美容クリニックの金額は下記の通りです。
- 金額の相場は30万円前後
- サイトリ杉山美容クリニックでは抜糸ありで275,000円
それぞれ見ていきましょう。
金額の相場は30万円前後
小陰唇縮小の料金相場は約30万円ですが、クリニックや施術方法によって価格は異なります。場合によっては追加費用が15〜20万円ほどかかることもあります。
一方で、部分的な施術であれば費用は15万円前後に抑えられることもあります。施術内容や希望によって大きく変動するため、事前の確認が大切です。
サイトリ杉山美容クリニックでは抜糸ありで275,000円
サイトリ杉山美容クリニックでは、小陰唇縮小術の料金は施術方法と範囲によって異なります。
片側の手術は、抜糸ありで165,000円、抜糸なしで238,800円、両側の手術は抜糸ありで275,000円、抜糸なしで398,000円です。施術内容により価格変動するため、希望に合わせたカウンセリングが重要です。
保険適用外の小陰縮小手術を安い金額で受ける方法
モニター制度を利用すると、小陰唇縮小術を通常よりも安い費用で受けられるメリットがあります。しかし、仕上がりや経過が思い通りにならない場合もあり、注意が必要です。
また、モニター施術ではアフターフォロー体制が十分でないクリニックもあるため、術後の対応に不安が残ることもあります。費用面だけで判断せず、通常の施術よりもリスクが高まる可能性を理解した上で、信頼できる医療機関を選ぶことが大切です。
保険適用外の小陰唇縮小手術を安さ優先で受けた場合の失敗例
保険適用外の小陰唇縮小手術を費用だけで選ぶと、技術不足やカウンセリング不足により仕上がりの左右差や傷跡が残ることがあり、再手術が必要になるリスクも高まります。
保険適用外の小陰唇縮小手術を安さ優先で受けた場合の主な失敗例は以下の通りです。
- 排尿トラブルが起きる
- 腫れや出血が長期間継続する
- 感染症にかかる
- 施術の痕が目立つ
- 仕上がりに満足できない
それぞれ見ていきましょう。
排尿トラブルが起きる
小陰唇縮小術での失敗例には、小陰唇を過度に小さくしすぎることがあります。これにより尿が飛び散りやすくなったり、日常生活で痛みや違和感を感じることがあります。また、傷跡や左右差が目立つ場合もあり、見た目の問題だけでなく機能面でのトラブルも発生します。
こうした失敗を避けるためには、経験豊富な医師のもとで適切な施術を受けることが重要です。術後のケアやフォローも大切で、違和感が続く場合は早めに医師に相談しましょう。
腫れや出血が長期間継続する
小陰唇縮小術の出血は通常、施術後数日で自然に収まりますが、腫れが長引く場合は3か月以上続くこともあります。腫れや痛みの原因は、施術方法や医師の技術に問題がある場合や、術後の過ごし方が適切でないことが考えられます。特に術後の無理な運動や感染などが影響することも多いため、医師の指示を守ることが重要です。
異常が続く場合は早めに医療機関を受診し、適切な対応を受けることが大切です。術後のケアと正しい生活習慣が回復を促進します。
感染症にかかる
小陰唇縮小術が失敗すると、施術部位から細菌が侵入し感染症を引き起こすことがあります。特に術後は傷が完全に回復していない状態であり、体の免疫力も一時的に低下しやすいため、細菌の侵入に対して抵抗力が弱くなっていることが考えられます。
このため、術後は感染予防のための衛生管理や安静が非常に重要であり、異常が見られた場合は速やかに医師の診察を受けることをおすすめします。
施術の痕が目立つ
小陰唇縮小術の後に、患部が赤く腫れたり、ケロイドのような傷跡が残るケースがあります。その主な要因は、施術を行った医師の技術不足や、術後の適切なアフターケアが行われなかったことが原因と考えられます。
また、生まれつき傷が治りにくい体質の人もおり、こうしたリスクを避けるためには、事前の医師との十分な話し合いと、術後の丁寧な自己管理が重要です。
仕上がりに満足できない
小陰唇縮小術が失敗すると、形が不自然になったり、左右の大きさや形に差が出るなどの非対称な仕上がりになることがあります。こうした仕上がりの不均一さは、施術を担当した医師の技術力不足によるケースが多いです。繊細な手術であるため、技術や経験が不足していると、仕上がりに大きな差が生じやすいです。
リスクを避けるには、信頼できる医師選びが非常に重要で、術前に十分な説明を受け、納得した上で手術を受けることが求められます。
保険適用外の小陰唇縮小手術で後悔しないためのクリニックの選び方

小陰唇縮小手術は保険適用外のため、費用も高額になりがちです。失敗すると見た目の不満や健康への影響が残ることもあるため、後悔しないためにはクリニック選びが非常に重要です。医師の技術力や症例数、カウンセリングの丁寧さなどをしっかり確認しましょう。クリニックの選び方の主なポイントは以下の通りです。
- 実績の多い医師が施術するクリニックを選ぶ
- クリニックの口コミをチェックする
- アフターケアに注目する
- プライバシーへの配慮を確認する
- 対応の丁寧さと迅速さを確認する
それぞれ見ていきましょう。
実績の多い医師が施術するクリニックを選ぶ
小陰唇縮小術を安心して受けるためには、事前の情報収集が欠かせません。まず、実際にカウンセリングを受けてみて、医師の説明が丁寧かどうか、親身に話を聞いてくれるかなど、人柄や対応の良さもチェックしましょう。
信頼できる医師を選ぶことで、術後の満足度やトラブル回避にもつながります。
クリニックの口コミをチェックする
小陰唇縮小術を受ける前には、口コミサイトやSNSでクリニックや医師の評判を確認することが大切です。実際に手術を受けた人の具体的な体験談は、施術の流れや仕上がり、対応の丁寧さなどを知る手がかりになります。
また、良い評価だけでなく悪い評価やトラブルの有無にも目を通すことで、リスクを把握し、より納得のいくクリニック選びにつながります。信頼性のある情報を参考に、慎重に判断しましょう。
アフターケアに注目する
小陰唇縮小術を受ける際は、術後のフォローアップ体制も重要な判断材料です。定期的な診察が設定されているか、術後の診察や相談が何回受けられるのか、またトラブル時にすぐ対応してもらえるかなど、サポート体制について事前に確認しましょう。
手術後の不安や異常に早く対応できる環境が整っていることで、安心して治療を受けることができます。カウンセリング時に遠慮せず質問することが大切です。
プライバシーへの配慮を確認する
小陰唇縮小術を安心して受けるためには、クリニックがなんでも相談できる雰囲気かどうかも大切なポイントです。デリケートな悩みを打ち明けやすい環境が整っているかを確認しましょう。
また、クリニックによっては公式サイトでプライバシー保護の取り組みについて説明していることもあり、事前に確認することで信頼度を測る手がかりになります。安心して通えるかどうかを見極めることが重要です。
対応の丁寧さと迅速さを確認する
小陰唇縮小術を受ける前に、クリニックへの問い合わせ対応をチェックすることも大切です。電話やメールでの質問に対し、分かりやすく丁寧に答えてくれるか、返答が早いかどうかを確認しましょう。最初の対応が雑な場合、実際の診察や手術後の対応も同様になる可能性があります。
問い合わせの段階で、クリニック全体の対応レベルや信頼性を見極める参考になります。安心して任せられるかどうかの判断材料として活用しましょう。
まとめ
小陰唇縮小術は見た目や機能改善を目的とした手術ですが、失敗やトラブルのリスクも伴います。術後の感染や形の左右差、傷跡のトラブルを防ぐためには、医師の技術力や経験が非常に重要です。
クリニック選びには、医師の経歴や症例、口コミ評価を確認し、丁寧なカウンセリングと術後のフォロー体制を重視しましょう。プライバシー保護や問い合わせ対応の質も安心につながります。しっかり準備して納得のいく手術を受けることが大切です。