小陰唇縮小術は、見た目や痛みの悩みを改善できる一方で、術後には痛み・腫れ・出血などのダウンタイムが伴います。術後の数日は特に症状が強く現れるため、正しいケアと安静な生活が回復の鍵となります。
この記事では、小陰唇縮小術のダウンタイム中に起こりやすい症状や、その期間中の正しい過ごし方、注意すべきポイントを詳しく解説。術後の不安を和らげ、安心して過ごすための情報をお届けします。
監修医師プロフィール
サイトリ杉山美容クリニック
院長/医師 櫻井 夏子
経歴
2015年 順天堂医学部付属順天堂医院 初期臨床研修
2017年 順天堂医学部付属順天堂医院 整形外科入局
2020年 某大手美容クリニック 入職
2021年 某大手美容クリニック 副院長就任
2022年 NEXUSクリニック 入職
2024年 サイトリ杉山美容クリニック 院長就任
所属学会
美容外科学会(JSAS)
美容皮膚科学会
抗加齢医学会
小陰唇縮小術とは
小陰唇は、大陰唇の内側に位置するデリケートなひだ状の部位で、人それぞれ形や大きさに大きな個人差があります。左右差が目立つ、大きさが気になるといった見た目の悩みに加え、下着や衣類との摩擦による違和感や痛み、不衛生になりやすいといった実用的な問題を抱える方も少なくありません。
こうした悩みを解消するために行われるのが、小陰唇縮小術という美容外科手術で、見た目だけでなく日常生活の快適さを改善する目的でも選ばれています。
小陰唇縮小術のダウンタイムで起こりうる症状別の経過
小陰唇縮小術は、見た目の悩みや摩擦による不快感を改善するための美容外科手術です。術後には痛み・腫れ・出血などの症状が現れることがあり、それぞれの経過や回復の目安を知っておくことが、安心して術後を過ごすために重要です。
痛み
手術中は麻酔が効いているため、痛みを感じることはほとんどありませんが、麻酔が切れた後は徐々に痛みが出てきます。特に術後2〜3日は痛みのピークとなることが多く、動作時に違和感やヒリヒリ感を覚える場合もあります。
その後は少しずつ症状が和らぎ、1週間ほどで落ち着いてくるのが一般的な経過です。個人差はありますが、適切なケアと安静な生活が回復を早めるポイントになります。
出血
小陰唇縮小術は切開を伴う手術のため、術後に傷口から少量の出血が見られることは珍しくありません。出血は通常、術後数日から1週間程度で自然と落ち着いていくのが一般的です。
その間は下着を汚さないよう、清潔な生理用ナプキンを使用して過ごすことが推奨されます。また、出血を悪化させないためにも、激しい運動や長時間の入浴は避け、安静に過ごすことが大切です。
腫れ
術後は患部に腫れやむくみが生じることが一般的で、特に術後2〜3日が腫れのピークとなります。その後は徐々に落ち着いていき、多くの場合は1週間ほどで日常生活に支障がない程度まで回復します。
ただし、完全に腫れが引いて最終的な仕上がりが落ち着くまでには個人差があり、体質や生活習慣によっては3〜6ヶ月程度かかることもあります。焦らず、医師の指示に従って経過を見守ることが大切です。
違和感
小陰唇縮小術では、一部を切除し縫合するため、術後に傷口のつっぱり感や違和感を感じることがあります。これは傷が治る過程で起こる自然な反応で、多くの場合は時間とともに徐々に軽減していきます。
ただし、強い痛みや赤み、腫れが長引く場合は感染やトラブルの可能性があるため、早めに医師に相談することが重要です。適切なケアと経過観察で、順調な回復を目指しましょう。
かゆみ
小陰唇縮小術の傷口が回復する過程で、かゆみが生じることがありますが、これは傷の治癒過程における自然な反応のひとつです。かゆみは皮膚の再生や血行が良くなることで感じられ、通常は時間の経過とともに徐々に軽減していきます。
適切なケアを続けることで、最終的にはかゆみはほとんど解消されることが多いです。ただし、かゆみが強すぎたり長期間続く場合は、医師に相談することをおすすめします。
小陰唇縮小術後のダウンタイムの経過
小陰唇縮小術のダウンタイムは、施術後すぐに腫れや出血が見られ、3日目に痛みが最も強くなります。痛みは1週間以内に和らぎ、1ヶ月ほどでほとんどの症状が収束し、見た目も自然に回復します。
施術当日
施術後、麻酔が切れると徐々に痛みが出てくるため、必要に応じて痛み止めを服用しましょう。また、出血や腫れが起こることが多いため、安静に過ごすことが大切です。
無理をせず、医師の指示通りにケアを行うことで、回復をスムーズに促進できます。適切な対応で術後のトラブルを防ぎ、安心して過ごしましょう。
施術翌日~3日後
施術翌日からシャワーは可能ですが、術後は出血や痛みがピークとなる時期が続くため、痛み止めを服用することが多いです。無理せず安静を心がけ、清潔に保ちながら医師の指示通りに適切なケアを続けることが、回復を促進しトラブルを防ぐポイントです。
施術1週間後
痛みや腫れが徐々に落ち着き、出血も収まってくる時期です。この段階で生理用ナプキンが不要になる方が多く、出血が完全に止まれば入浴も可能になります。ただし、まだ傷口は完全に治っていないため、無理をせず安静を保つことが大切です。
引き続き医師の指示に従い、丁寧なケアを続けることで回復を促進し、術後のトラブルを予防しましょう。焦らずしっかりとケアすることが安心して過ごすポイントです。
施術1ヶ月後
ダウンタイム中の症状はほとんど気にならない程度に回復する時期です。経過が順調であれば、医師の許可を得た上で性交渉も再開可能となります。ただし、無理はせず慎重に過ごし、傷口が完全に治るまでは引き続き必要なケアを続けることが大切です。焦らず回復を見守りましょう。
小陰唇縮小術のダウンタイム中の注意点
小陰唇縮小術後は、患部を清潔に保ち、洗い方や生活習慣に十分注意することが大切です。立ち仕事や激しい運動は控え、飲酒や喫煙も避けることで回復を促進しましょう。医師の指示に従い、無理のない生活を心がけてください。
患部を清潔に保つ
感染症や合併症を避けるため、術後は傷口を常に清潔に保つことが非常に重要です。出血が続く場合は、生理用ナプキンをこまめに交換し、衛生状態をしっかり管理しましょう。また、トイレの際はウォシュレットを使うことをおすすめします。
ウォシュレットを使うことで、傷口への直接的な刺激を避け、感染のリスクを低減できます。さらに、過度な摩擦や強い洗浄は避け、優しく丁寧にケアすることが大切です。術後の正しいケアを続けることで、回復を促進し、トラブルを未然に防ぐことができます。
患部の洗い方に注意する
施術翌日からシャワーは可能ですが、患部を擦るように洗うことは厳禁です。傷口に刺激を与えないよう、ゴシゴシ擦らず優しく泡で洗うようにしましょう。
患部を清潔に保つことが回復を促進し、感染症を防ぐために重要です。シャワー後は傷口を擦らず、軽く押さえるようにして水分を取ることが推奨されます。適切な洗浄方法を守ることで、ダウンタイム中の回復をサポートできます。
立ち仕事は数日休む
立ち仕事は術後の痛みを悪化させる恐れがあるため、手術後2〜3日は休養をとることが推奨されます。座り仕事でも、同じ姿勢を長時間続けると血行が悪くなり、痛みや不快感が増すことがあります。そのため、こまめに体勢を変えることが大切です。
無理をせず安静を保つことで、回復がスムーズに進みます。仕事や日常生活では体に負担をかけないよう心がけ、十分に休息をとるようにしましょう。
激しい運動は控える
激しい運動は傷口が開いたり、痛みが悪化する原因となるため、術後1週間程度は安静に過ごすことが重要です。特にジムでのトレーニングや激しい動きは避け、運動を再開する際は必ず医師に経過を確認してもらいましょう。
無理に運動を再開すると回復が遅れるだけでなく、感染症のリスクも高まる可能性があります。医師の指示を守り、無理のない生活を心がけることが、安心して回復するためのポイントです。
血行が良くなる行動は控える
飲酒や入浴、サウナなど血行を促する行為は、術後の出血や腫れを悪化させる可能性があるため、避けることが大切です。特に術後2週間は血流が良くなる行動を控え、無理をせず体を休めるよう心がけましょう。
これにより回復が早まり、感染や炎症といったトラブルの予防にもつながります。適切なアフターケアを行い、医師の指示に従うことで、スムーズで安全な回復が期待できます。
性交渉は控える
傷口に負担がかかると開いたり、出血や腫れが悪化する恐れがあるため、術後の性交渉は控える必要があります。一般的には術後1ヶ月程度は避けるべきとされていますが、傷の回復状況には個人差があり、場合によってはさらに期間が必要になることもあります。
無理に再開せず、必ず医師に確認し、適切なタイミングを見極めることが大切です。医師の指示を守って、安全に回復を進めましょう。
飲酒・喫煙は控える
飲酒は血行を促進する作用があり、術後に出血が長引いたり、血が溜まって血種ができるリスクがあるため、避ける必要があります。また、喫煙は血流を悪化させ、酸素や栄養の供給が滞ることで、傷の回復を遅らせる原因になります。
飲酒・喫煙のどちらも術後の治癒を妨げる要因となるため、最低でも回復が安定するまでは控えることが強く推奨されます。正しいケアと生活習慣を意識して、安全な回復を目指しましょう。
小陰唇縮小術で失敗・後悔しないためのクリニックの選び方

ダウンタイムの長さや回復具合は、医師の技術力によっても大きく異なります。クリニックを選ぶ際は、以下の点をチェックすることが大切です。
- 実績が豊富な医師がいるか
- アフターケアが充実しているか
- プライバシーに配慮されているか
- 対応が丁寧で信頼できるか
金額だけで決めず、医師の経験や技術を重視することが、後悔を防ぐために重要です。信頼できる医師を選ぶことで、施術後のリスクを最小限に抑えることができます。
小陰唇縮小術に関するよくある質問
小陰唇縮小術に関するよくある質問を解説します。保険適用の有無、受診科目、クリトリス包茎治療との併用についてなど、気になる点を詳しく説明します。
小陰唇縮小術は保険適応されますか?
小陰唇縮小術は自由診療に分類されるため、健康保険の適用外となり、治療費は全額自己負担となります。料金はクリニックや施術方法によって異なるため、事前にしっかり確認し、予算や支払い方法を含めて計画を立ててから受けることが大切です。
小陰唇縮小術は何科で受けられますか?
小陰唇縮小術は、主に形成外科や美容外科で受けることができます。産婦人科で対応しているケースもありますが、症例数の多さや専門性の高さを考慮すると、美容外科での施術がより安心です。事前に医師の実績やクリニックの評判を確認し、自分に合った医療機関を選ぶことが大切です。
小陰唇縮小と同時にクリトリス包茎の治療も可能ですか?
小陰唇縮小術とクリトリス包茎の治療は、同時に行うことが可能です。両部位は皮膚が連続してつながっているため、それぞれを別々に行うよりも、同時に余分な皮膚を切除したほうが仕上がりのバランスが整いやすくなります。
見た目の一体感が生まれ、より自然で美しい結果が期待できるため、審美性を重視する方には同時施術がおすすめです。医師と相談のうえ、適切な治療法を選びましょう。
まとめ
小陰唇縮小術のダウンタイムでは、術後すぐに腫れや出血、痛みが現れ、特に術後2~3日がピークとなります。1週間ほどで症状は落ち着き、1ヶ月ほどで自然な状態に回復するのが一般的です。術後は患部を清潔に保ち、激しい運動や性交渉、飲酒・喫煙など血行を促進する行為は控えましょう。
経過や症状には個人差があるため、無理をせず医師の指示に従って過ごすことが大切です。適切なケアを行うことで回復が早まり、トラブルの予防にもつながります。