鏡に映った自分の顔を見て、口元のたるみやフェイスラインの曖昧さに息をのんでしまう。
以前は気にならなかったほうれい線の影が深く刻まれ、ファンデーションが溝に溜まるたびにため息をつく——。
「小顔になりたい」
「たるみを引き上げたい」
と考えたとき、多くの方がまず耳にするのが「ハイフ(HIFU)」ではないでしょうか。
しかし、実際にハイフを受けた方の中には、
「思ったほど口元のモタつきがスッキリしなかった」
「施術時の痛みが強すぎて、続けるのが億劫になってしまった」
「頬の肉が落ちて、かえって顔がコケて老けて見えた気がする」
といった違和感を覚えるケースが少なくありません。
実は、たるみの正体がお顔の「どこ」にあるかによって、選ぶべき医療機器は全く異なります。
いま美容医療の現場で注目を集めているのが、高周波(RF)を用いて脂肪層を直接タイトニングする最新機器「ボルニューマ(Volnewmer)」です。
なぜボルニューマは口元のモタつきに強く、痛みを抑えながらシャープな輪郭へ導けるのか。
ハイフとの決定的な違いから後悔しない選び方まで、当院の医師チームが客観的に解説します。
1. ボルニューマとは?
高周波(RF)で「脂肪層を縮める」仕組み
ボルニューマは、6.78MHzという高出力の高周波(モノポーラRF)を真皮層から皮下脂肪層にかけて均一に照射する医療用たるみ治療器です。
高周波の熱エネルギーが組織に加わると、皮膚の内部では主に以下の2つの反応が起こります。
- 脂肪層のタイトニング(即時効果):
熱によって緩んだ脂肪組織や結合組織がキュッと収縮し、施術直後からお顔全体が引き締まります。 - コラーゲン・エラスチンの長期再生(中長期効果):
熱ダメージを修復する過程で線維芽細胞が刺激され、2〜3ヶ月かけて新しいコラーゲンが大量に生成されます。これにより、皮膚自体のハリと弾力が底上げされます。
「筋膜を点状に焼いて引き上げる」ハイフに対し、ボルニューマは「脂肪の層に面状の熱を行き渡らせ、お肉自体をぎゅっと縮める」のが最大の特徴です。
2. 決定的な違いは?
「ターゲット層」。ハイフとボルニューマの比較

たるみ治療で失敗しないためには、両者のアプローチの違いを正確に把握しておく必要があります。
| 比較項目 | ボルニューマ(高周波 / RF) | ハイフ(高密度焦点式超音波 / HIFU) |
|---|---|---|
| 主なターゲット | 真皮層〜皮下脂肪層 | SMAS筋膜(表情筋の膜) |
| 熱の加わり方 | 面状にじんわり均一なボリューム加熱 | 点状に集中して強い熱凝固(ピンポイント) |
| 得意な悩み | 口横のもたつき、二重アゴ、皮膚のゆるみ | 輪郭全体の引き上げ、額や目元の持ち上げ |
| 痛み | 独自の冷却と振動で大幅に軽減 | 骨に響くような特有の鈍痛を感じやすい |
| 向いているタイプ | 脂肪の厚みやモタつきが気になる方 | 筋膜の緩みによる全体の下垂が気になる方 |
なぜ口元のもたつきにはボルニューマなのか?
口横のぽっこりとした膨らみ(ジョールファット)や二重アゴの主な原因は、筋肉の緩みというよりも「下垂してきた脂肪のボリューム」そのものです。
土台となる筋膜をハイフで引き締めても、その上に乗っている脂肪の厚み自体が縮まらなければ、口元の影やもたつきは解消されにくいのです。
脂肪層へ効率よくアプローチし、皮膚ごとアイロンをかけるように引き締めるボルニューマは、まさに「顔の下半身のモタつき」に最も適した選択肢と言えます。
👇 あなたにはどちらが向いている?
迷ったらカウンセリングでお顔を直接拝見して判断します。どちらが向いているか一緒に確認しましょう。
3. 「痛みが少ない」と言われる医学的理由
従来の高周波治療器(サーマクールなど)は効果が高い反面、「痛すぎて耐えられない」「麻酔なしでは受けられない」というデメリットがありました。
ボルニューマは、この痛みの問題を最新のテクノロジーで克服しています。
- 連続作動する水冷式冷却システム:
皮膚の表面を常に強力に冷やしながら深部へ熱を届けるため、火傷のリスクを防ぎつつ表皮の痛みを最小限に抑えます。 - 痛みを分散させるバイブレーション機能:
照射と同時に細かな振動を与えることで、脳へ痛みのシグナルが伝わるのを物理的にブロック(ゲートコントロール理論)します。 - 丸みを帯びた独自のチップ形状:
チップの端に熱が集中して生じる「角熱(火傷の原因となる熱の偏り)」を防ぎ、均一でマイルドな熱分散を実現しています。
「ハイフの骨に響く痛みが苦手だった」
「痛い施術は続けられない」
という方でも、リラックスして受けていただける設計です。
4. 費用・ダウンタイム・リスク(自由診療)
当院では、患者様が安心してご判断いただけるよう、事前のカウンセリングで費用総額やリスクを必ず明示しています。
ボルニューマ(自由診療)
- 標準的な費用(顔全体 300〜400ショット):
約88,000円〜165,000円(税込 / ショット数や照射部位により変動) - 主なリスク・副作用:
照射直後の一時的な赤み、ほてり、熱感、稀に軽度の内出血や腫れ、一時的な知覚の違和感など。
リアルなダウンタイムの経過
- 施術時間:
約45〜60分(日帰り) - 施術直後:
ほんのりピンク色の赤み・温かみ → 数時間で自然に消える - メイク: 施術直後から可能
- 仕事:
当日から通常通り可能 - 運動・入浴:
当日から可能(激しい運動は翌日以降推奨) - 効果の実感:
照射直後から引き締まりを感じる方が多い。コラーゲン生成ピークは2〜3ヶ月後。効果持続は半年〜1年が目安。
※初診料3,300円がかかります。
5. よくある質問
-
ボルニューマーとはどのような治療ですか?ハイフ(HIFU)やサーマジェンとは何が違いますか?
高周波(RF)テクノロジーを使用し、表皮へのダメージを抑えながら真皮から皮下脂肪層全体へ熱を加えて緩んだ組織や脂肪を引き締め、たるみの改善や肌のハリ・リフトアップを目指す治療器です。
他のたるみ治療器とは「熱エネルギーの種類」や「アプローチする深さ」が異なります。
・ハイフ(HIFU)との違いハイフは超音波を一点に集中させ、土台となる深い「SMAS筋膜」を狙って熱変性を生じさせます。一方、ボルニューマーは高周波を用いて真皮から脂肪層全体をマイルドかつ広範囲に加熱・引き締めるアプローチです。
・サーマジェンとの違いサーマジェンは真皮層〜脂肪層の浅い部分をターゲットにしているのに対し、ボルニューマーは顔のたるみの主な原因となる「脂肪層全体」を加熱できるよう高出力に設計されています。
※効果が出るまでの期間や実感には個人差があります。 -
施術中の痛みや熱感はどのくらいですか?痛みに弱くても受けられますか?
皮膚へのダメージを軽減するコンタクトクーリングシステム(冷却機能)が備わっているため、照射時の痛みをやわらげる工夫がされています。
ただし、深部に熱を届ける治療のため、感じ方には個人差がありますが熱感や痛みを伴う場合があります。
・麻酔のご案内
痛みがご不安な方には、リラックスして受けていただけるようオプションで笑気麻酔(3,300円・税込)を併用することも可能です。施術中もお声がけをしながら出力の微調整を行っておりますのでご安心ください。 -
施術を受ける頻度や、効果の持続期間の目安はどのくらいですか?
ボルニューマーは、定期的に治療を継続していただくことで引き締まり効果を維持しやすい治療です。
・施術の間隔の目安:3〜6か月に1回
真皮内のコラーゲン増生が促されることで徐々にハリや引き締まりが期待できますが、効果の実感や維持期間には個人差があります。お肌の状態やライフスタイルに合わせて無理のない施術ペースを医師がご提案いたします。 -
施術後のダウンタイムや日常生活での注意点はありますか?
メスや針を使わない照射治療のため比較的ダウンタイムは短い傾向にありますが、熱影響に伴う一時的な症状に注意が必要です。
・赤みについて:照射直後に赤みが出ることがありますが、通常は数時間で落ち着きます。
・腫れ・むくみを感じる場合:激しいスポーツ、過度な飲酒、長風呂、サウナなどはお控えください。また、患部への強い摩擦やマッサージも1週間はお控えいただきます。
・スキンケアの注意:施術後のお肌はデリケートなため日焼けや摩擦に注意し、数日間は刺激の強い化粧品や洗顔料の使用はお控えください。
・元々の左右差について:本施術は骨格の歪みを整えるものではないため、元々の左右差が完全に解消されて左右対称になるわけではありません。照射直後の腫れやむくみによって数日は左右差が強く見える場合があります。 -
施術を受けられない方や、事前の注意が必要なケースはありますか?
お体の安全を最優先とするため、妊娠中の方や体内に特定の金属・医療器具がある方などは施術をお受けいただけません。
・治療を受けていただけない主な方 妊娠中(または可能性のある方)、心臓疾患、ペースメーカーや除細動器を使用中の方、シリコン・金の糸(金属プレート)を埋め込んでいる方、ケロイド体質、6か月以内に施術部位へ脂肪移植・皮膚移植をされた方、感染症や重度の皮膚疾患(重度のニキビ・開放性の傷)、出血性疾患、B型/C型肝炎・HIVの既往がある方など。 ※プロテーゼを挿入されている方は直上を避けて照射いたします。
・事前に申告が必要な注意点 2週間以内にヒアルロン酸・ボトックス等の注射治療を行った方、3か月以内に脂肪注入された方、スレッドリフト(糸リフト)歴のある方、歯のインプラント・ブリッジがある方、レチノールやゼオスキン・エンビロン等のスキンケアをご使用中の方(施術1週間前から使用中止が必要)など。
安全な診療のため、既往歴やお薬の内服状況、過去の美容治療歴は必ず事前の診察にて医師へご申告ください。
※効果の実感や持続期間には個人差があります。施術後に一時的な紅斑、熱感、鈍痛、浮腫、発疹、かさぶた、痒み、皮むけ、色素沈着、まれに火傷や瘢痕等の副作用・リスクが生じる場合があります。ご予約内容の変更・キャンセルはご予約日2日前の19時までにお電話でご連絡ください(期日を過ぎた場合はキャンセル料5,000円が発生します)。施術前に必ず医師の診察・説明をお受けください。
まとめ
鏡を見てため息をついた瞬間、その影を取ってあげたいと思いました。
ボルニューマはお顔立ちを不自然に変えてしまう施術ではありません。
年齢とともに下垂した脂肪をタイトニングし、本来あるべき美しい骨格ラインをもう一度表に出してあげる治療です。
まず、見せてください。あなたのお顔のどこに脂肪が乗っていて、どこを引き締めれば一番自然にシャープになるか、診察室で一緒に確認しましょう。